世界のごちそうをレトルトで食べる会、開催!
9月のとある週末、都内某所に5人の女性が集結した。目的は世界のごちそう博物館で注文した世界の珍しい料理のレトルトを食べること。
世界のごちそう博物館で売っている世界各国の珍しい料理のレトルトを一度に何種類かまとめて注文して、数名で食べてみませんか?
そんな魅了的な企画が立ち上がったのは今年の7月。さっそく珍しい料理が好きそうな人たちに声をかけてみたところ、あっという間に人数が集まった。
世界のごちそう博物館のサイトから食べたい料理を各自挙げてもらい、希望者数の多かった以下7点を注文することにした。
- ハリラスープ(モロッコ、レンズ豆の煮込み)
- スクマイキ(ケニア、牛肉とケールの煮込み)
- マレーシア風ワニのココナッツカレー
- 食べて知るシリーズ「飢餓問題」(ソマリアのジャガイモと牛挽き肉の炒め物「スカール」)
- パキスタン風羊の脳みそカレー
- ベトナム風ナマズのココナッツカレー
- ブラジル風ピラルクのココナッツ煮込み
偶然とはいえ、なかなかバランスのいい組み合わせになったと思う。
並べてみると、なかなか壮観(※当日食べたもの以外の商品もある)。これに、レトルトのご飯(白米)、手作りのピタパンやサラダ、ピクルスなども加わり、豪華。
第1弾として、ハリラスープ、食べて知るシリーズ「飢餓問題」(ソマリアのジャガイモと牛挽き肉の炒め物「スカール」)、ブラジル風ピラルクのココナッツ煮込みに挑戦。
ハリラスープ。モロッコの料理で、「レンズ豆の煮込み」。ラマダン中の日没後に食べることが多いとのこと。原材料はレンズ豆、玉ねぎ、セロリ、トマト、香辛料、塩、食用植物油。
ブラジルのバイーア地方で食べられている、ココナッツと野菜の煮込みムケッカ。原材料は魚(ナイルパーチ……ピラルクじゃなかった)、ココナッツミルク、玉ねぎ、パプリカ、トマト、香菜、塩、ヤシ油。
食べて知るシリーズ「飢餓問題」ソマリアで日常的に食べられている、ジャガイモと挽き肉の炒め物「スカール」。原材料は牛挽肉、じゃがいも、玉ねぎ、トマト、ニンニク、香辛料(オレガノ?)、オリーブオイル、塩。
レトルトと聞いて、よくあるレトルトのカレーのようなイメージを抱いていたら、全然違い、レトルト特有に油っぽさがない。異国風味を残したまま、日本人にも食べやすくした感じ。
第2弾は、スクマイキ(ケニア、牛肉とケールの煮込み)とパキスタン風羊の脳みそカレー。参加者のほとんどは初めて食べる脳みそに興味津々。
牛肉とスクマイキを煮込んだケニアの料理。原材料は玉ねぎ、牛肉、トマト、ケール(スクマイキの代替品)、ビーフエキス、香辛料、塩、食用植物油。ケニアでは、ウガリという白いトウモロコシを練ったものと一緒に食べるとのこと。
羊の脳みそカレー。原材料は羊の脳みそ、玉ねぎ、ほうれん草、トマト、ヨーグルト、にんにく、生姜、チキンエキス、ビーフエキス、香辛料(クローブ)、塩、食用植物油。脳みそは柔らかかった。
どちらもなかなかスパイシー。
最後は、マレーシア風ワニのココナッツカレーとベトナム風ナマズのココナッツカレー。カレーは最後にしたほうがいいのではないかと思い、この順番にしたのだったが……。
マレーシア風ワニのココナッツカレー。原材料はワニ肉(オーストラリア産)、ココナッツミルク、トマト、玉ねぎ、にんにく、生姜、チキンエキス、ビーフエキス、香辛料、塩、食用植物油。多民族国家マレーシアらしく、インド風のちょっぴりスパイシーなカレー。
ベトナム風ナマズのココナッツカレー。原材料はナマズ、ココナッツミルク、玉ねぎ、さつまいも、砂糖、チキンエキス、ビーフエキス、香辛料(ターメリック、コリアンダー、レモングラス)、塩、食用植物油。ベトナム料理はタイ料理などに比べて辛くないのが特徴だが、さつまいもが入っているせいか、かなり甘かった(赤く見えるのはサツマイモの皮)。
レトルトひとつがひとり分で、5人で7つ、そのほかレトルトのご飯、ピタパンを各自ひとつ、サラダ、ピクルス、食後にシャインマスカットやおまんじゅうなども食べ、夕飯は要らない状態となりながらも、楽しかったね、美味しかったね、またやりたいねと言いながら、解散。
ところで、レトルトが入っていたパッケージの内側にはこんなことが書いてあった。
「世界の料理を食べる」という事は、その国の文化に直に触れる事であり、単におなかを満たしたり、美味しさを追求して食べるという事ではないんです。
料理には歴史や地理が関係している。興味は尽きない。
世界のごちそう博物館からは、レシピ本も2冊出ている。